半年でKagglerになる文系ビジネスマン

マーケティングの観点から人の本質がわかるブログ。

間接部門が「何もしていない」と思われる理由がある

今日は間接部門の働き方(バリューの出し方)についてお話しします。

結論、間接部門とは業務改革を行う部署であるべきだと考えます。

私は人事部で社内の人財活用に携わる仕事をしています。人事部の仕事に限らず、間接部門の仕事はバリューを測定しにくい。自分の取り組みが単なる作業になっているのではないか?という不安が急に襲ってくることもしばしばあります。

しかし、間接部門の人間がそのように思うのは、本来おかしなことです。人事にしろ財務にしろ、経営判断に最も直結する仕事を任されているはずです。だからこそコーポレート部門などと言われたりするわけです。

経営に最も近い領域で仕事をしているはずなのに、そのような思考に至ってしまうのはなんでなのか?

それは、「いわゆる間接部門的な仕事に収まっているから」です。

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▼間接部門が「何もしていない」と思われる理由がある
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そもそも僕は「間接部門」「コスト部門」「バックオフィス」といった呼び方が本当に嫌いです。なにか「利益を生み出さない仕事をしている人」「現場の監視員」のようなネガティブな印象を受けるからです。しかし、そういった部門に対して、ある一定のネガティブな印象があるのは事実です。試しにGoogleで”間接部門”と打ってみてください。関連ワードには「間接部門 要らない」「バックオフィス 邪魔」といったネガが沢山出てきますよ。

自分自身、そのような言われ方をすることに非常に腹立たしく思う一方で、ある程度理解を示すこともできます。なぜなら、先ほど言った通り、間接部門の人間は「いわゆる間接部門的な仕事に収まっているから」です。

本来、人事部の在り方は「現場に残業をさせない」ではなく「現場の人間が最大限輝ける職場づくりとは?」「より一人ひとりのキャリアを輝かせるためには?」「この会社で働き続けたくなる仕組みを作れないか?」といったゴールから逆算して考えられるべきです。そういう思考をしないから、単なる作業者として見られてしまい、ときに「あの人たちはルールばかり作って、いったい何の価値を発揮しているんだろう」と言われてしまうのです。

まあ、具体的な営業目標や数値がない間接部門の人間にとって、そのような思考をすることは、意識的に行わない限り難しいでしょう。

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▼では、間接部門はどう在るべきか?
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まず、間接部門やバックオフィスといったワードに収まってはいけません。コーポレート部門というのは、軍隊でたとえると「戦略参謀」です。組織が勝つための仕組みづくりを行う部署であるべきで、作業部屋化してはいけません。

そういったマインドを持ったうえで、間接部門は「社内の業務改革」に取り組むべきなのです。ここで「改革」というワードを使ったのには意味があります。

「業務改善」と「業務改革」は明確な違いがあります。
前者は、既存の仕組みをより効率・効果的に回すことを考えます。つまり、既存のオペレーションの大本は変えない、というアプローチになります。

一方で「業務改革」とは、既存のオペレーションそのものを入れ替えてしまうことを指します。

「業務改善」であれば、現場の人間でも取り組むことができますが、「改革」となると現場の人間自身では気づけない視座を取り入れなければなりません。そこで間接部門はバリューを発揮すべきなのです。

この視点があるないで間接部門の価値は大きく変わます。ひいては、そこで働く社員の市場価値も全然違うはずです。

平気で「ウソ」つく就活生のリアル

 

先日、就活を終えようとしている大学生の後輩から、長らく保留にしていた内定を蹴っていいかどうか、相談を受けた。

 

後輩は3月上旬に某大手IT企業から内定をもらっていたが、パイロットの採用試験が終わるまで就活を続けるということで人事と合意していた。パイロットに落ちたら就活を終えるという暗黙の合意を交わしたそうだ。

 

しかじ、実際にはパイロット採用以外にも、他の航空会社をコッソリ受け、内定を得ていた。そしてパイロット採用に落ちた今、航空業界に進みたい思いが益々強くなり、もらっていた内定を蹴ってもいいか悩んでいるそうだ。

 

「御社が第一志望です」

就活生が言うフェイクワードTop5以内には必ず入るであろうこの言葉。最終面接が近づくにつれて人事や採用担当者はほぼ必ず志望度を聞いてくるだろう。

 

学生は思っていなくてもほぼ必ずこの嘘をつくだろう。そして内定を複数持ったあと、本当の第一志望ではない企業はフラれてしまうのだ。

 

※ちなみに「他の会社も受けていますか?」と聞かれたら「自分を納得させるため、一応同じ業界は受けてはいます。」的な感じでぼやかすのが無難だろうw

 

学生が悪いのか?

就活はお金も時間もかかる上、体力的にも精神的にも決して楽ではない。第一志望から内定をもらうまで他者の内定を断り続けていたら、内定ゼロに終わるリスクがある。

 

学生にとってありとあらゆるウソや誤魔化しを図ることは、単に合理的だということ以上に、そうせざるを得ない構造的な問題があるからだ。

 

42万円!?

第一に、就活にかかる学生への負担だ。これを見て欲しい。

www.s-agent.jp

 

都内の学生であっても、就職活動にかかる費用は決して低くはない。往復の交通費に加えて、1日に複数回の予定があるときは食費もかさむ。

 

更に地方の学生となれば、コストの問題はバカにならない。

学生としては、わざわざ選考を受けに来てまで馬鹿正直に答えようというインセンティブは無いのだ。

 

就活というシステム

第二に、時期を限定して雇用機会を与える就活システムだ。

就職活動は日本人にとって、人生で”唯一”キャリアを自由に選択できるチャンスだ。それを逃すと後は無い。

 

海外ではこのSHUKTSUは奇妙に映る。海外では新卒雇用なんで珍しいし、その分様々なキャリアを歩んでステップアップしてゆく。

雇用の流動性も極めて高い。

 

一方で日本は就活を逃すと「第二新卒」や「中途」のレッテルを張られ、きわめてキャリアアップは困難だ。

 

学生からしてみたら、就職活動中は何としても内定を死守しなければという焦燥感がある。

ならば、嘘をついてでも自分の内定を確保しようとするのは極めて自然だし合理的な行動だ。

 

就活を「だまし合いの茶番」とみるか「学生と企業の交渉」とみるかは人それぞれだが、こうした駆け引きを生んでいる背景には構造的な理由がある。

 

ventureman.hatenablog.com

その企業、賞味期限切れ近いですよ?就活生に知ってほしいこと

 

 

今私たちが生きる社会は変化が激しい。

かつて日本の経済を牽引した製造業は苦境に立たされているし、ほんの少し前まで就活人気ランキング!(笑)で常に上位にいた金融業すら規模を保てない状態だ。

 

イケてる企業・イケてる人材

なぜ日本の企業がこれほどイケてない状態に陥り始めたのか?第一に、日本に限らず企業寿命というものが短くなってきている点が挙げられるでしょう。テクノロジーのものすごい変化により、産業構造そのものが長続きすることが当たり前では無くなってきている。企業寿命30年説といわれる昨今の世の中で、会社の存続を前提としたキャリア意識は極めて危険だと思う。

人生100年時代」といわれる中で、企業の寿命が短命化しているのならば、労働人生の中で1つの会社にぶら下がること自体がリスク。

*1スキルの賞味期限は短い 人材力を高めよ

 

「AI」 vs 「ヒト」は本当か?

そして2つ目に、個人のスキルの陳腐化。これはかなりクリティカルな問題で、AIやロボティックスの発展によってホワイトカラーの業務は人がやらなくてもよくなってきた。特にAIの得意分野とする「ロジック」×「知識」の分野は今のままでは極めて代替可能性が高いでしょう。士(さむらい)業と言われている会計士・弁護士など取得が難しいスキルほど代替可能性が高まってくるわけです。

「AI」vs「ヒト」として描かれることが多いですが、実際には「AIを扱える人」vs「そうでない人」という構図になると思います。

*2AIがアメリカ弁護士界にもたらしたイノヴェーション – BOT LABO

 

人生100年時代の「キャリア」とはなにか?

こうした視点で世の中を見てみると、いかに今後のキャリア形成が大事になってくるかがわかるだろう。1つの組織で人生が支えられる時代は終わり、個人の能力で生きる必要が高まる中では、これまでのキャリア意識は通用しない。

キャリアステップを考える上で大事なのは「自分の能力を伸ばせるか?」であり、「人材に投資をしてくれる会社」「スキルを伸ばせる会社」といった観点で重要になってくる。冒頭にも紹介した「就活偏差値(笑)」なんてどうでもよくなってくる。

就活生は今の時間軸だけではなく、自分の歩みたいキャリア、実現したい人生像などを創造しながら、過去の経験だけではない「未来視点の就活軸」も考えてみてはいかがだろうか?

ロジカルな就活をしよう。

 

ventureman.hatenablog.com

ventureman.hatenablog.com

*1:参考

*2:参考